wacca染のこと


wacca染のわっかは、輪っかで、循環すること、還ること、廻(めぐる)ことを意味しています。

化学染料も、いわゆる草木染めも、
廃液処理を行なえばちゃんと排水することができます。
でも、昔の人は川で洗ったり、使った水をそのまま土に還していた、というかそれが当たり前の時代がありました。
「草木染め」という言葉は、故山崎斌(やまざきあきら)さんが命名された、
合成染料に対して草木で染めたものを表現する言葉でした。
とてもわかりやすい素晴らしい表現だと思います。
けれども私は、「草木染め」という言葉が生まれる以前の「染め」とはどんなものだったのかを確かめたくて、いろんな書籍を調べていました。その中で「灰汁(アク)」というものがキーワードになることに気がついたのです。
そこから、朝廷に伝わる口伝を引き継がれた前田雨城さんの著書や、地元栃木県の佐野に灰汁(灰と水からとるもの)だけで藍を建てる(染められるようにすること)地獄建て、本建て正藍染をされる故大川公一さんと出会いました。

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わたしにできること


もちろん、すべて土に還るものだけで私たちは生活していくことができない暮らしをしていますが、その暮らしの中で毎日欠かさずすることの一つに、「使った水を流すこと」があげられます。
大学時代に出会ったびわこふきんに、
それまで洗剤を使って食器を洗うという私の固定観念が覆されました。 
確かに昔は洗剤なんてないのに洗っていたんだ、と。
(実は灰汁やうどんの茹で汁、米の研ぎ汁も立派なせっけんでした)
これもやっぱりご縁で、びわこふきん(びわこふきんは1987年の滋賀県琵琶湖におけるリン系合成洗剤追放「琵琶湖条例制定運動」と時を同じくして製品化されたため「びわこ」というネーミングがつけられました。)に使われるガラ紡績、さらには綿花を無農薬で栽培から手がけている益久染織研究所でお勤めされていた染め仲間との出会いがありました。
水に携わるお仕事だからこそ、
水に関わる暮らしのご提案が少しでもできたらな、という思いから、さらには抗菌効果も期待できる藍染めのガラ紡のふきんを商品として制作させていただいています。

染色について


昔からの染色材料である、植物と堅木や椿、茶梅などの灰と水からとる灰汁、錆鉄を酸のもので発酵させた鉄漿(カネ、てっしょう)での植物染色、本建て正藍染の染色を行なっています。


Dyed goods that return to the soil. We dye with plants that have been used for centuries, plus lye made from the ashes and water of hardwoods, camellias, tea plums, etc., and iron plaster made by fermenting rusty iron with acid.

蕎麦湯や米などからとる酸のものと錆鉄で発酵させてつくる鉄漿で、暗い色を染めます。

The dark color is dyed with iron plaster (kane), which is made by fermentation with acid taken from buckwheat water or rice and rusty iron.


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